ブドリ|放射能汚染に負けない生活技術を学ぶ!  

「外部被ばく」 とは、どういうことか?


人体が放射線にさらされることを「被ばく」といいます。


「被爆」という言葉がありますが、これは「爆」の文字からわかるように、原水爆による被害を受ける事を指します。 「放射線を受けた」という意味で使う場合は「被ばく」が用いられます。
「被ばく」は、放射線源がどこにあるのかによって分けられ、「外部被ばく」「外部被ばく」があります。

「外部被ばく」とは、人体が体の外側から「被ばく」すること

外部被ばくとは、人体が体の外側から被ばくすることを指します。
  外部被ばく(体外被ばく)の原因には、人間が日常的に自然放射線(地殻γ線や宇宙線など)から受けるものや、X線撮影や胃の透視検査、CTスキャンなどの医療行為に よるもの、また原子力施設の事故時に放出される放射性雲(放射性ブルーム)中の放射性物質が放出する放射線などがあります。

  原子力安全研究協会が1992年に発行した『生活環境放射線』の「日本国民の環境放射線被ばく線量」データによれば、 年間の合計被ばく線量は3.75ミリシーベルト/年で、そのうち外部被ばくは2.94ミリシーベルト/年となっています。 もっとも割合が高いのは医療被ばくで、年間合計被ばく線量の60%を占めていました。

被ばくした部位の広さによって、「局所被ばく」「全身被ばく」といいます。
  放射線治療で腫瘍局所への照射を行った場合は「局所被ばく」、事故等で体全体に被ばくした場合は「全身被被ばく」です。
同じ放射線量を被ばくしたとしても、「局所」か「全身」かで人体への影響はまったく異なります。
  全身に被ばくした場合、被ばくした人のうち約半数が死亡すると言われている値が4シーベルト(4,000ミリシーベルト)ですが、 がん治療ではこれと同じ程度の値の放射線を「局所治療」として用いているのです。
そういった医療被ばく量の総量を含めて、前述の原子力安全研究協会「年間の合計被ばく線量」が表わされている訳であり、今日、原子力発電所の事故で環境汚染され「全身被ばく」を考える場合、慎重に見極めなければいけません。

  外部被ばくは、放射線の種類によって透過率やエネルギーが異なるため、どんな放射線を浴びるかによって人体への影響や、被ばくを防ぐ方法が異なります。 透過力の弱いα線は、同じエネルギーのβ線やγ線と比較して約20倍ものダメージを与えます。   また、被ばくした組織や臓器によっても影響に差が出ます。 同じ放射線を浴びた場合、皮膚と比較して肺や乳房は12倍、 肝臓や甲状腺は4倍も影響を受けやすいとされています。  外部被ばくで特に影響を受けるのは皮膚ですが、線量によってその影響が違います。 低い線量であれば染色体の変化だけですが、5グレイを超えると脱毛や紅斑といった早期影響が生じます。 25グレイ以上になると潰瘍が発生し、身体内部にも慢性的な影響が見られるようになります。
※グレイからシーベルトに換算する場合
「シーベルト値=組織の吸収線量×放射線加重係数×組織加重係数」と計算されますが、β線、γ線、×線の放射線加重係数は1で、組織加重係数は全身に浴びた場合1になるため、全身に、β線、γ線、×線を浴びた場合は、1グレイ=1シーベルトと換算できます。

■資源エネルギー省「原子力2002」をもとに文部科学省において作成した資料を紹介します。 被ばくする放射線の量と、それに相当する日常生活の例がまとめられています。

日常生活と放射線

放射線の量
相当する例(目安)
250,000
μSv/年
(250mSv/年)
引き上げ後の上限
100,000
μSv/年
(100mSv/年)
緊急作業従事の場合に認められている上限
50,000
μSv/年
(50mSv/年)
放射線業務従事者及び防災に係る警察・消防従事者に認められている上限
10,000
μSv/年
(10mSv/年)
ブラジル・ガラバリの放射線(年間、大地などから)
6,900
μSv/回
胸部X線コンピュータ断層撮影検査(CTスキャン)(1回)
2,400
μSv/年
1人当たりの自然放射線(年間)(世界平均)
宇宙から0.39ミリシーベルト、食物から0.29ミリシーベルト、大地から0.48ミリシーベルト、空気中のラドンから1.26ミリシーベルト
1,000
μSv/年
一般公衆の線量限度(年間)(医療は除く)
600
μSv/回
胃のX線集団検診(1回)
400
μSv/年
国内放射線量の差(年間)(県別平均値の差の最大)
200
μSv/往復
東京-ニューヨーク航空機旅行(往復)(高度による宇宙線の増加)
50μSv/回
胸のX線集団検診(1回)
22μSv/年
再処理工場からの放射線物質の放出による評価値(年間)
10μSv/年
クリアランスレベル導出の線量目安値(年間)

Sv【シーベルト】=放射線の種類による生物効果の定数(X線、γ線では1)×Gy【グレイ】

資源エネルギー庁「原子力2002」をもとに文部科学省において作成

重要「外部被ばく」とは?
もっと詳しく知りたい人は、下記のサイトを見てごらん。
     :ATOMICA原子力百科事典 「外部被ばく」